「うちの子まだ若いのに、おしっこを漏らすことが多いわ…」

尿漏れや尿失禁は年齢とは関係なく発症することもあります。

その原因の1つ「異所性尿管」についてお話しします。


異所性尿管とは?

本来尿は腎臓で作られ、尿管から膀胱に運ばれ、そして尿道を通って体外へ排尿されます。

異所性尿管とは先天的に尿管が膀胱以外のところに繋がっている病気です。

 


どんな症状が見られるの?

膀胱と尿管が正常に繋がれていないということは、膀胱に尿を溜めることが出来ないことでもあります。

その為、尿失禁や尿漏れの状態頻繁に見られます。

また、排尿のコントロールも上手く行かず、排尿時にトイレから外れてしまう事もあります。

症状が続くと、特に陰部に近い内股の辺りはただれてしまい皮膚炎を引き起こしたり、膣炎になる子もいます。

症状は年齢が若い頃から見られ、比較的メスの犬で多く見られる病気です。

「お漏らしかしら?」と気になったら一度診察をされることをお勧めします。

 


治すことは出来るの?

一般的には手術を行い、尿管の位置を正しい場所に戻す処置を行います。

手術では完治に至らないこともあり、その場合は内服薬を併用します。

 

★ワンポイント★

治療後は膀胱炎のリスクを伴うこともあります。

・おしっこを我慢させない

・排尿の回数や血液が混ざっていないかなどこまめにチェック

・気になったら早速動物病院へ!

予防と早期発見を心掛けましょう。