「下痢、お腹をこわしやすい犬を治す!」
Q;
ウエスト・H・W・テリアのピーちゃん(メス、4歳6ヶ月)は、
幼犬の頃から胃腸が弱く、脂肪分が多く含まれている
ドッグフードを与えると、すぐにお腹をこわします。
また、冷えた牛乳をあげると、下痢をします。
胃腸に刺激の少ない食材を中心にした手作り
ご飯を与えたいのですが、どうしたらいいのでしょうか?
A;
小豆と無塩の食パンを与えます!
脂肪分の多い食べ物は、下痢の原因になります。
例えば嗜好性を重視して「食いつきいい」と
記載されているドッグフードには、より多くの脂肪分が含まれています。
また、食物繊維やカルシウムが少ないフードも軟便の原因になります。
冷えた牛乳は、犬のお腹を冷やします。
また、牛乳含まれる乳糖を分解する
酵素をうまく活性できない犬もいます。
さらに、牛乳を受け付けない犬は、チーズやヨーグルトなどの
乳製品を与えても、軟便や下痢をすることが多くあります。
子供がお腹をこわした時には、消化のよいおかゆを与えたり、
お腹に刺激の少ない野菜スープをあげたり、絶食したりします。
犬だって同じです。もし急を要する下痢でなければ、
絶食させて様子をみましょう。
しかし、そんな場合でも水分の補給を忘れずにしましょう。
下痢によって水分が失われると脱水症状を起こすからです。
消化機能が回復すれば、お腹の調子も改善されて、
食欲も湧きます。
そこで、消化器系への刺激が少なく、
弱った胃腸に優しい食べ物を作ります。
先ず、小豆を煮て、お汁粉を作ります。
次にその中に、小さく屑状にした食パンを入れます。
食パンがふやけて、汁が冷めたら犬に与えて下さい。
*注意点
●お汁粉には砂糖や塩などの調味料を入れないで下さい。
また、食パンは無塩のものを与えて下さい。
●いつもと同じ量の食べ物を与えると、再び下痢を起こしますので、
いつもより食事を減らして下さい。
(まめ知識)
犬が下痢を起こす原因には、食べ過ぎ、消化器系の疾患、
食物不耐症、伝染症疾患、寄生虫、
中毒、アレルギー、ストレスなどがあります。
何日も下痢が続いたり、1日のうちに何度も水溶性の便が出たり、
下痢とともに激しい出血があったり、
粘液が下痢便に混じっていたりしたら、動物病院で今すぐ検査をして下さい。
下痢をしていても、元気があって食欲もあるなら、
食べ過ぎや脂肪分の取り過ぎが考えられます。
1〜2食絶食をさせて様子を見て下さい。
ただし、下痢をすると体内の水分がどんどん排出されて、
脱水症状を起こします。
特に子犬や老犬は注意して下さい。
水よりも吸収率の高いイオンバランス飲料を少量ずつ飲ませましょう。
スポーツドリンクは水分を補うばかりでなく、ミネラル類の補給もできます。