悪性リンパ腫とは?

犬の体にも血管と同じく、全身に張りめぐられた
リンパ管があります。

その中に点在するリンパ節(リンパ腺)やリンパ器官の中で、
白血球の一種であるリンパ球ががん化するのがリンパ種です。

犬のがんのなかでも、二割程度の犬がリンパ腫にかかっています。

リンパ腫は、多中心型、前縦隔型、消化器型、皮膚型に分けられます。

多中心型
 
<特徴>

リンパ腫のほとんど(8割程度)は、この多中心型に当てはまります。

体の表面にリンパ節が肥大してくるので、発見が早いタイプです。

<症状>

リンパ節が大きく肥大しても、痛がったりすることはないので
初期の段階では気づくことは難しいでしょう。

症状が悪化してくると、食欲の低下、嘔吐、下痢、痩せてくる
などの変化が見られます。

肝臓や脾臓にリンパ腫が見つかるケースが多くなっています。

前縦隔型

<特徴>

前縦隔型とは、胸腔内のリンパ節が肥大するタイプです。
リンパ腫の中でも、全体の5%がこの前縦隔型に当てはまります。

<症状>

呼吸が苦しくなるので、散歩に行きたがらなかったり、
動きまわることを避けるようになります。頭部や前足に
むくみがみられることがあります。

消化器型

<特徴>

消化器型は、がんが消化器から広範囲に広がっていくのが特徴です。

<症状>

やせてきたり、食欲不振、嘔吐や下痢などの症状が見られます。

皮膚型

<特徴>

皮膚型の場合は、かゆみを伴うことがあるので、
噛んだり引っかいたりして悪化することがあります。

<症状>

脱毛、皮膚の赤み、皮膚がむけるなどの症状が見られます。
腫瘍が化膿してくることもあります。

中枢神経型

<特徴>

神経が麻痺してくるがんです。

<症状>

発作や麻痺が見られます。