●遺伝子伝説のくつがえり

私たちの体は、およそ60兆個もの細胞によって
作られています。

皮膚の細胞や肝臓の細胞や筋肉の細胞やど
それぞれ形や働きはまったく異なりますが、
元々は1つの受精卵が2倍2倍に分裂して
出来たものです。

1つの細胞が2つに分裂するときには、タンパク質
の遺伝子も同じものが2倍に増えて分かれようと
する細胞たちに分配されます。

つまり「皮膚の細胞と肝臓の細胞の差は、どの
遺伝子を読み取ってどの遺伝子を読みと取らないか
という事だけである。」

ところが、そうでない事がわかりました。
B細胞は抗体を作るときに、遺伝子を組み合わせて
新しい遺伝子を作り出していました。
これはT細胞受容体を作るときも同じです。

B細胞やT細胞では受精卵や肝臓の細胞では離れた
場所にある遺伝子の断片がつながりあって、もともと
受精卵には無かった新しい遺伝子が作られていたのです。

「両親から受け継いだ遺伝子はどの細胞でも不変
である」という遺伝子伝説がくつがえったのです。