●犬のヘルパーT細胞の重要性

抗原のかけら(抗原断片)を提示された
ヘルパーT細胞はそのかけらを調べて、
「これは仲間ではない。」非自己だと認識すると
抗原をやっけるべく行動を起こします。

ヘルパーT細胞がサイトカインという化学物質を放出します。
すると、キラーT細胞もサイトカインの刺激を受けて
ウイルス感染細胞を傷害するのです。
同じようにマクロファージもサイトカインの刺激を受け
ウイルスを捕らえます。

しかし、問題が解決したわけではありません
なぜならキラーT細胞はウイルス感染細胞を死滅させ
ますが、ウイルス自体は死滅させる事が出来ない
からです。

ウイルス自体は「抗体」に捕らえられる事で初めて
病原性を失います。
この抗体を放出するのがB細胞です。

B細胞もT細胞、同様に血液中を流れ全身
を駆け回ります。

B細胞は体内の抗原を捕らえ細胞内に取り込み
消化してクラスⅡMHC分子に抗原の断片をのせて
ヘルパーT細胞に提示しその後、指令を待つのです。
やがてヘルパーT細胞よりサイトカインが放出されると
活性化し、抗原を攻撃する抗体を発射します。

上記のように、ウイルスに感染した細胞は
キラーT細胞によって最期を遂げ、また
逃れたウイルス達は抗体により捕まりマクロファージ
に死滅させられるのです。
これが、免疫反応の大体の仕組みです。