室内の環境
関節のケアとして身近な対策の1つは「生活環境を整える」ことです。
「ベットから降りたら滑ってキャンと鳴いた」
「遊び終わったら、突然足を挙げている」など、家の中には障害物がたくさんあり、
床の素材や家具の配置によっては、関節炎を進行、悪化させる要因にもなります。
では、一体どのように対策をとれば良いのでしょうか?
まずは床です。
フローリング材はツルツルと滑る為、腰や足に負担をかけてしまいます。
特に膝蓋骨脱臼(パテラ)や股関節形成不全の犬は、子犬のうちから予防することが大切ですが、床で滑ることが積み重なると、進行の要因になり兼ねません。
また、手術の後や治療中の場合も、治りかけていたものが悪化してしまうこともありますので、滑り止めマットやカーペットを敷くなどして対策をとりましょう。
次に家具や階段です。
部屋の中で夢中になってボールを追いかけていたら、気が付かずに家具に衝突してしまう、シニア期に入り視力が落ちてしまった子が家具や小物にぶつかったり、つまづいてしまう事もあります。
また、調子が良いと、ジャンプしてソファーや背の低い家具、階段に上り下りする子もいます。
お気に入りの場所かもしれませんが、この動作も実は足や腰への負担に繋がっています。
脱臼しやすくなったり、痛みが増してしまう可能性がありますので、年齢や状態に合わせて、飼い主さんが制限してあげることも必要です。
もしも急な動作の後に、足を挙げていたり、びっこを引いていることがあれば、お散歩を控えるなどして足に負担がかからないように気を付けてあげてください。
時間が経っても改善されない、飼い主さんが触ると怒ったり嫌がる場合は、早めに動物病院を受診しましょう。
日頃、歩き方が正常で痛みが無い場合は、運動制限は必要ありません。
適度な運動は、体重のコントロールや、筋量を維持し足の保護にもなります。
愛犬の性格や行動範囲から、安心に生活できる環境作りを心がけましょう。
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