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今回は薬剤耐性菌の話を確認しておきましょう。

体の中に常にいる細菌の多くは、普段静かに暮らしていますが、
体の免疫が弱ってくると体の中に侵入して病気を引き起こすことがあります。
たとえば黄色ブドウ球菌や腸球菌
これらの細菌の中には抗生物質の作用を回避することができる
薬剤耐性を身につけているものがいます。
手術などで体が弱ると、普段体に潜んでいるこれらの菌が増えてきますが、
抗生物質が効かないので困ってしまいます。

防ぐ手立てはないのでしょうか?
自然免疫が普段働いているからこれらの細菌は静かにしています。
ですから、自然免疫の力を低下させないようにすることが肝心なのです!
 
ところで、ヨーグルトに含まれる乳酸菌などのグラム陽性菌
抗生物質でやられた腸の細菌環境を整えるのには良いですが、
薬剤耐性菌を抑制する自然免疫のちからにはあまり役だっていません。
この自然免疫力はグラム陰性菌の糖脂質(LPS)でないと働かない事が判ってきています。
乳酸菌と糖脂質のコンビネーションは抗生物質治療には欠かせません。

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