前回に引き続き、犬のにおいについてです。
においからわかる、犬の病気の前兆1
今回は、においが病気のサインとなっている例についてご紹介します。

(1) 犬の口がにおう場合
犬や描では胃が悪くて息がくさくなることはまずないようで、
息がくさい時のおおかたの原因はロの中にあるとみてよいようです。
ただし重症の腎臓病で息がくさくなることがあります。

におう病気の代表は歯周病です。
歯垢や歯石には細菌がさかんに繁殖していて、これ自体が悪臭のもとになります。
病院で取り去った歯石のにおいを嗅ぐとかなりくさいものです。
歯垢、歯石がひどくなり歯周疾患を引き起こして歯周ポケットから
膿の出るような状態になりますとにおいは一段とひどくなります。

(2) 耳
におう病気の二番手としてあげたいのは外耳炎。
特に耳の垂れている犬に起こりやすい病気です。
耳のにおいをかいで、強いにおいがしたら要注意です。
かゆみや耳の穴の腫れや赤み、異常な耳あかや、耳だれなど、
さまざまな症状が同時にみられますが、
意外ににおいが早期発見の決め手になることがあることを覚えておくと役立ちます。

(3) 肛門嚢(こうもんのう)
肛門嚢は基本的に、正常な分泌から起こるもののため、病気ではありません。
恐い思いをした時などに出すことがあるようです。

分泌物の量は個体差があるようで、分泌物がたまりやすい体質の子は、
定期的に絞ってあげる必要があります。
シャンプー前に行うといいでしょう。
簡単なので、ご家庭でもできると思いますが、
出来ない場合は、病院やトリミングに行く際にやってもらうといいでしょう。

分泌物がたまりやすいのに放置し続けると、
肛門嚢の出口につまったり、化膿してしまうこともあります。
そうなると、肛門の近くの皮膚に穴が開いて、分泌物が流れでることも。。。
こうなると、異常なにおいをはっすることになります。

(4) 皮膚
脂漏疹(しろうしん)というにおいを伴うひふびょうがあります。

(5) その他
・外傷からでる膿汁からのにおい
・メスのオリモノのにおい
・尿のなかでも、甘いにおいがするものは、糖尿病の可能性あり

においが普段からあるものでも、体調や病気などによって、
そのにおいの強さや、種類が変化することがあります。
においの変化は、体調のバロメーターとなることがあるのです。

トイレのお片づけをする際など、
普段と違うことはないか、チェックしておくことで、
病気の早期発見につながることになるでしょう。