日本獣医生命科学大学獣医放射線学教室  助教授 藤田道郎
動物における免疫治療の第一人者と研究を行いたいという私どもの思いが、
藤田先生との出会いになりました。
現在、先生とは獣医療において最先端ともいえる
イヌのリンパ球治療」の研究を共同で行っています。
リンパ球治療とは、ガンが再発・転移したときに
その子のガンに対抗できうる細胞を体の外で増殖させ、
再び体の中に戻し、ガン細胞と闘わせる治療方法です。
ヒトの医療のなかでは大学をはじめ
開業医の先生方が取り入れ始めてきていますが、
イヌの治療段階ではまだ実際に行われていなのが現状です。
しかし近い将来、研究成果が上がりきっとガンの子たちの朗報となるでしょう。
藤田先生からご教授頂いた動物医療の現状は
腫瘍マーカー」というものがないこと。
ヒトではガンがある部位に出来た際に特異的なタンパクが出て、
その異常値をみる腫瘍マーカーというものがあります。
しかし、イヌ・ネコにはまだそのもの自体が確立されておりません。
いわゆるガンの兆候をみるには先生の経験論と触診に頼るしかないということです。
MRI(体を断面的に影像でみる機器)の普及もごく最近のことです。
動物のガン治療はまだまだ発展途上なのです。
そして私どもが効果のある製剤(サプリメント)を開発するに
当たり大きなヒントを与えて下さった先生がまた一人いるのです。
高橋動物病院 高橋 忠先生にづづく