「犬は足がつる事ってあるの?」
「足がつった!痛い!!」と、人では多くの方が足がつった経験があるのではないでしょうか。
「足がつる」とは、筋肉が痙攣(けいれん)している状態を言います。
本来筋肉は普段から伸び縮みを行っている組織ですが、足がつっている時は筋肉が収縮し続けている状態が続きますので、同時に痛みを伴うのだそうです。
では、犬や猫ではどうでしょうか?
よく飼い主さんから「突然足が伸びたままになって曲がらない」と言うご質問を頂くのですが、動物病院へ行くと「関節が脱臼している」と診断されることが多くあります。
犬が脱臼する原因で多い病気は「膝蓋骨脱臼」や「股関節脱臼」です。
脱臼は関節が正常な位置から外れてしまう事で起こるのですが、遺伝的要因や重度の負荷がかかっている場合(肥満や事故など)で発症することが多い病気です。
遺伝的要因のある場合は若齢期の頃に発見されることが多く、初めて足がピンっと伸びた状態を目撃した飼い主さんは「足がつったのかしら??」と驚かれることも多々あります。
犬自身は軽い症状の場合痛みもあまり感じていないようで、自分でもとに戻すこともありますが、軽い脱臼でも繰り返し起こすことで関節の部分に備わっている「軟骨」という痛みを吸収する軟らかい素材が徐々にすり減ってしまい、結果的に痛みを伴う症状へと進行してしまうのです。
そうならない為にも「足がつっているのかしら?」と疑問を持った際は早めに動物病院へ行くことをお勧めします。
また、初めに「筋肉が痙攣している状態」と書きましたが、足だけでなく体全体が硬直し、震えを伴う痙攣は脱臼とは異なる病気の症状です。
震えによって頭を床に打たないように配慮し、痙攣が治まってから動物病院へ行きましょう。
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