この10年間、フランス海岸松の薬理研究の先頭に立っているのは、
ドイツ・ミュンスター大学薬化学教授ピーター・ロドワルド博士である。
ロドワルド博士は、臨床薬学、薬物動物学、ならびに生物薬剤学の大家で、
特に鎮痛薬や糖質コルチコイドの研究で知られている。
ロドワルド博士が健康復元効果に関する部分をピックアップすると…
強力な抗酸化物質として、フランス海岸松はあらゆる種類の
フリーラジカル(活性酸素)を不活化することにより、ストレスが誘引となって
起こる血小板の凝集能を防ぐのです。
その成分の血小板凝集を防ぐ働きは、喫煙やストレスによってもたらせる
血栓形成をも防ぐことができます。喫煙は血液中のアドレナリン濃度を倍増し、
血小板の凝集も増加させます。アドレナリンは、血管収縮も引き起こすため、
アテローム性動脈硬化症(血栓ができる前段階の粥状硬化症)で、
その上ストレス状態のある人にとって、喫煙は血栓形成のリスク・ファクター
となります。
喫煙に誘発されたアドレナリンで血小板凝集に起こり血栓ができると、
その血栓は動脈硬化に重い閉塞をまねきかねません。
西洋社会では死因の50%が血栓によるものです。
こうしたとき、この成分を飲むと異常な血小板凝集を防ぎ、
間接的に血栓形成が阻止されます。
これは、実際に、喫煙家のボランティアに協力してやってもらいました。
私のほかにも、似たような実験をワトソン博士がアメリカ・ツーソンの
アリゾナ大学でもおこなっていますが、面白いことが明らかになりました。
この成分の血小板凝集予防効果は、使用量によって変わることがわかったのです。
多量に飲むと、飲用をやめたあともその効果が持続するのです。
この成分を最大投与量200mg飲用すると、喫煙者の血小板凝集反応が、
煙草を吸わない健康な人のレベルまで速やかに低下します。
そして、その正常な血小板凝集反応の度合いは、この成分の飲用を
やめてからも数日間、低い値を維持するのです。これは、最初飲んだ
ものが血小板に付着して効果を発揮しているからなのです。
「20世紀後半、アスピリンは血小板の凝集を抑制することによって、
多くの人の心臓発作や脳卒中を防いできました。
アスピリンはいまでも毎日何百万もの人が、それらの病気の
危険因子である血小板凝集を調節するために飲んでいます。
その意味では、大切な薬です。
しかし、アスピリン服用にはもう一方で、重大な内出血を起こす
という根本的なリスクが伴います。
鼻血、皮下出血といった命にはかかわらないが不快な出血のほか、
ときには胃に潰瘍がある場合など重大な胃出血を起こすこともあります。
また、心臓疾患患者では、日常的にACE阻害剤を飲んでいるケースが
少なくありませんが、アスピリンはその効果を減少させてしまうので、
心臓疾患患者にとっては危険な薬です。
このような時にこの成分が力を発揮します。
血小板の凝集は抑制しますが、アスピリンのような副作用はいっさいないのです。
いや、それどころか、この成分には循環機能保護作用や心臓機能保護作用
さえあるのです。ACE阻害剤の作用に影響を与えることはありません。
また、これも臨床試験で明らかになったのですが、100mgの経口投与で、
出血時間を長引かせることなく、血液凝固(血小板凝集)が減少しましたが、
しかし、アスピリンでは同じレベルの血液凝固の減少を得るのに500mgの
経口投与が必要でした。しかもアスピリンでは出血時間が延びるという
好ましからぬ副作用を伴ったのです。
この成分は、胃潰瘍などの出血や内出血を長引かせずに、
血液の凝固だけちゃんと抑制するのです。とても安全です。
これは薬を超えるすばらしい物質であること示しているといっていい」
最後のアスピリンとこの成分の比較研究は、
ピーター・ロドワルド博士と、アリゾナ大学のR・R・ワトソン博士
の共同研究だが、その新しさと有用性が認められ
1998年2月にアメリカで特許を所得した。
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