(まめ知識)
手作りご飯の長所は、与える食事の原材料を
100%飼主が把握できる事と新鮮な食材を使用できる事です。
ですから、有害な食品添加物に脅える必要もありません。
痒みの原因の1/3は、
食品添加物に反応しているというデータもあるくらいです。
ペットフード公正取引協議会では、
消費者が品質や栄養などの観点から
適正なドッグフードを選べるように、
公正な表記を指導しています。
そのため、ドッグフードの表示ラベルには、
①ドッグフードである事を示す表示、
②フードの目的(総合栄養・一般食・栄養補給食・間食など)、
③内容量、
④給与方法、
⑤製造年月日または賞味期限、
⑥成分、
⑦原材料、
⑧原産国、
⑨事業者名または名称と住所が記入されています。
しかし、
主な原材料を多く含まれる物から順に
最低80%記載されればいいわけです。
例えば「主原料は、牛肉粉・乾燥子羊肉・
鶏脂肪・米粉・米糟・小麦粉・大豆油・
魚肉粉・乾燥卵・乾燥海藻・ナトリウム・
各種ビタミン・各種ミネラルを含みます。
主成分は、粗タンパク質20%以上・
粗脂肪12%以上・粗繊維3%以下・
水分10%以下・粗灰分8%以下です。」
といった具合にドッグフードのパッケージに記載されています。
このことからもわかるように、
微量な食品添加物の表示は一切されていません。
日本には、ドッグフードの品質や安全性を
規制する法律が全く存在しません。
飼料安全法でその安全性が規制されているのは、
牛や豚、鶏など、人間の食用となる動物の飼料だけです。
そのため、ドッグフードの中には、
粗悪な商品が出回ることもあります。
既に賞味期限が切れているフードが販売されていたり、
針金や虫などの異物がフードの中に混入していたり、
袋や缶を開けてみたらフードが変色していたり、
カビが生えていたりすることもあります。
これらに見える物は、飼主が注意を払っていれば、
ある程度は回避できます。
しかし、ドッグフードに使用されている
目に見えない添加物
(防腐剤や着色料、保存料、
香料、抗酸化剤、エトキシキン、BHA、BHTといった成分)
は非常に問題です。
BHAはガソリンの酸化防止の為に合成された化学物質で、
発ガン性があり、人間の食品への使用は禁止されています。
BHTは抗酸化剤として使用されていますが、
膀胱ガンや甲状腺ガンを誘発する危険性があります。
エトキシキンはゴムの固定剤として開発された物で発ガン性も強く、
目や皮膚に炎症を起こします。
次の図をご覧ください。
添加物/定量方法/定量限界値
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エトキシキン /食品中の食品・添加物分析法
0.05mg/kg
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BHA/食品中の食品 ・添加物分析法
1mg/kg
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BHT/食品中の食品 ・添加物分析法
1mg/kg
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ドッグフード名/BHA /エトキシキン
R 社/0.006g/kg/0.06mg/kg
S 社/0.0073g/kg /5.3mg/kg
S 社/不検出/ 0.13mg/kg
N 社/不検出/0.04mg/kg
A 社/不検出/0.01mg/kg
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これは、食品衛生協会検査センターと
東京家政大学が測定した
「添加物の定量方法及び定量限界値」です。
また「実際のドッグフードに含有するBHAとエトキシキンの量」です。
全社がエトキシキンを使用し、
定量限界値未満のドッグフードは2社しかありません。
つまり飼料安全法でドッグフードに厳密な規制がなされるまで、
ドッグフードを全面的に信用することはできません。
金銭的、時間的に余裕のある飼主は、
新鮮な食材で料理した手作りご飯を愛犬に与えてあげて下さい。
どうしてもドッグフードを使用するのなら、
それを選ぶ飼主は、人間の食品以上に冷静な判断が必要になります。