フードスタイルという業界誌に当社の案内とパンフェノンの記事が
依頼原稿の上、掲載されました。
食品化学新聞社という歴史のある出版社から出ており
大変格式の高い雑誌です。
食品メーカーさんや研究者、バイヤーが読むもので
かなり専門的ではありますがよいお知らせになったと思います。
購入はこちらから出来る予定です。
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食品化学新聞社・フードスタイル21
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<はじめに>
人間の医療でも抗ガン剤のみの治療で命を落としていく人は少なくない。
動物医療はヒトの医療よりも遅れを取っているのは否めない事実である。
わが子(ペット)が病気になったとき、その場しのぎの治療に頼ることなく
根本的な体力を取り戻す医療の普及が望まれている。
薬の効果は否定しないが、それだけでは根本的な解決には至らないのである。
私たちは単独の医療機関での検討ではなく、
多施設の獣医師と医療に使用できるサプリメントの開発を行っている。
1、血小板凝集能とは
動物も皮膚を傷つけたり怪我を負ったときには血が出る。
やがて血は固まる(凝固)が、そこまでに至るメカニズムは以下のように成り立つ。
①傷を負う(血管壁に傷が付く又は破れる)→出血
②血管壁内にある物質ADPまたはCOLLなどが血管壁傷口から出てくる
③血液中の血小板自体がもつADP、COLLも放出し
血小板が活性され血小板が傷口に集まってくる
④血小板が傷を修復し治癒する→凝固(出血が止まる)
このメカニズムの③にある生体自らが持つ血小板の凝集能力(反応能力)のことを
血小板凝集能と言い、その能力を測定するのが血小板凝集能測定である。
凝集能力が強すぎると血管内のちょっとした異常に対しても過剰反応することになり、
これを血小板が集まりやすい→凝集能の亢進という。
言い換えれば血管内のあちらこちらで凝集塊(血小板の凝集)が
発生しやすい状態は血栓が出来やすい体質である。
測定により強い亢進状態であると判断された場合、血栓による疾患が発生しやすい状態であると判断され、心臓に出来れば心筋梗塞、脳に出来れば脳梗塞となる。
その他にも糖尿病、痴呆症などにも注意を注がなければならない。
逆に血小板の反応が鈍い(凝集能力が弱い)と
血管内に異常が発生しても血小板が反応しない事で
これを血小板の集まりが悪い→凝集能の低下と言う。
これは血管が傷ついて惹起物質が出ても反応しないで鈍くなっており
出血しても血が止まらない状態である。
測定により低下状態と判断が出た場合、手術を行おうとしても、
むやみに切れることができず出血多量という事態を招きかねない。
勿論、手術前にはヒト医療では必ず凝集能を測定するが、
動物医療現場では血小板凝集能の評価は行われていない。
2、血小板凝集能の評価基準
そこで我々は日本獣医生命科学大学および開業獣医師の協力を得て
犬の病気と血小板凝集能との関係を119症例測定した。
測定器はScreen Filtration Pressure(SFP)法を採用した
全血血小板凝集能測定装置(SSRエンジニアリング社製)を採用した。
全血(そのままの血液=赤血球、白血球及び高脂血漿などの存在化で、
生体内により近い状態)に凝集惹起物質(ADPやCOLLなど)を低濃度から高濃度まで濃度の違うものをそれぞれ分注した全血(4チャンネル(4濃度))に添加し、マイクロメッシュフィルターを通して吸引する。
血小板凝集塊がマイクロメッシュフィルターの穴を目詰まりさせることによって
生ずる吸引圧を測定して解析し、血小板凝集能検査の評価を行った。
図1)判定として「±0」を安全域で適度な健康状態とした。(真ん中の棒グラフが立つ)
図2左)プラス傾向数値「+2」を強度の亢進(左側の棒グラフが立つ)で、血栓症、心不全、糖尿病、痴呆症の予防措置を必要とし、
図2右)マイナス傾向数値「−2」を血小板機能が低下傾向(右側の棒グラフが立つ)であり、手術時などの出血を注意とした。
図3)の詳細は紙面の関係上省くが、上段からのリンパ腫から肥満細胞腫までの腫瘍系疾患は平均値が「+2」で亢進傾向にある。僧帽弁閉鎖不全症(心不全)は小型犬に多くみられる病気だが、平均値「+1」でやや亢進傾向にある。慢性腎不全は泌尿器の疾患として多い病気だが、平均値「+2」で亢進傾向にある。
外耳炎も平均値「+1」で亢進傾向であり、フィラリア(蚊の幼虫が寄生する病気)も「+2」で亢進傾向にあった。
3、パンフェノンの効果
動物医療で使用されている医薬品は、一時的な効果は期待できるが、副作用も多く別な疾患を招く原因ともなる。
代表的な医薬品として高血圧の薬として使用されるACE阻害薬がある。
心不全の治療にて血管を拡げて血圧を下げる効果があるが、
内服できる量には限界がある。
またステロイドは魔法の薬とも言われ、特に炎症を伴う疾患には劇的に作用するが、
使用する回数を増すごとにその効果は薄れ、投薬を途中でやめると症状が悪化してしまう。
弊社には医薬品だけで治療仕切れない飼い主から今後どのようにしたら良いのかと言う相談がたくさん寄せられる。
その声をもとに動物医療の補助として使用できる製品を開発した。
パンフェノンとはフランス海岸松樹皮抽出物とクエン酸発酵抽出ゴマとの複合体のサプリメントである。
ヒト用サプリメント素材としてエビデンスのあるものを厳選し動物用に調合した。
現在、疾病をしぼったデータはないが以下のような症状に効果が期待できる。「犬の血行障害、痴呆症の予防治療」「僧帽弁閉鎖不全症(心不全)」「KCSドライアイ(乾燥性角結膜炎)」「ブドウ膜炎」「白内障の予防・進行抑制」「食物アレルギーの軽減」「アトピー性皮膚炎」「尿石症」「胆汁嘔吐症候群」「癲癇」「突発性(老年性)前提症候群」「関節炎」「フケ」「のぼせ」「口内炎」などである。
図4は東京の開業医より寄せられたもので、以前の病院でステロイドだけの治療で良くならず、パンフェノンと東洋医学の併用でアレルギーが改善した例である。
図5は群馬県の開業医より頂いたデータである。痴呆症と心臓病で悩み、奇声を発し、クルクル回る症状があった。パンフェノン投与後、奇声を発する回数とクルクル回ることが少なくなった症例である。
図6の写真は福島県の開業医より頂いたデータである。柴犬、12歳、オス、11、5㎏、原因不明による尾の先、下側面の脱毛で平成17年1月28日に来院する。軟膏と霊芝の投与で変化がみられず、3月4日からパンフェノン4粒/2回/1日投与し、一ヶ月で90〜100%の発毛がみられ、被毛の長さも70%まで回復した。
以上の結果から犬におけるほとんどの疾病は血小板凝集能が亢進傾向にあることがわかり、パンフェノンは血小板凝集能が亢進傾向にある症例に対し「±0」に帰結する効果があることがわかった。パンフェノンの対象疾病は多岐にわたり確定できないが、QOLの改善に役立つことがわかった。
●おわりに
人間の少子化が進み15歳未満の子供の数を犬、猫の登録数が上回っている。子供の数より犬の数のほうが多い時代なのである。ペットビジネスは今後も需要拡大が見込まれる有望分野として注目されているが、成長産業の裏側で殺処分される犬、猫や虐待を受けるコが増え続けている。
番犬といわれる時代は終わり、コンパニオンアニマル(生涯の伴侶)といわれるのであれば、癒しをもらうばかりではなく一緒に生きる人間のモラル向上を望みたい。