帰巣本能とは、犬などの動物が遠く離れた場所から、
自分の巣などに帰ることができる能力のことを指します。
犬は自分の住みかからずいぶんと離れた遠い場所からでも、
きちんと家まで帰って来れることがあります。

1995年に、イギリスでは犬が約130Km離れたから町から
7週間かけて帰ってきた事例があるそうです。
大草原を新鮮な草を求めて移動するヌーや、それを狙って同じ様に移動するライ
オンは狩りをし、餌を確保できたらそれをお腹をすかせて待っている子供たちが
いる巣まで持ち帰ります。

また、ペンギンは地上に巣を作り、
餌を捕獲するために海へ行きます。
ペンギンは集団で行動し、いくつかのグループに分かれ一斉に
浜へあがります。
その数は何百、何千となる時もあるのでしょうか。
とにかくあがった地上には我が家となる巣が
いくつも掘られているのですが
ペンギンは間違えることなく
きちんと自分の巣へ帰ります。

まさか「左から11番目が私の巣だわ」とか
「赤い屋根のお家が見える方向に行けば巣がある」
というような覚え方をしているわけではありません。
野生動物の世界には何処にも道案内看板や標識はありません。
はるか昔の力が、今でも残っているのだろうといわれていますが、
現代の科学をもってしても、その不思議な能力の解明は難しいようです。

F.E.R.C Mysteryによると、以下の3つの説があるとのことです。
○感覚地図説
視覚や聴覚などの感覚器官から得られる様々な
情報から、頭の中に一種の地図のようなものを作っているという説。

○天体コンパス説
動物が体内で感じている現在の時間と
太陽や星など天体の位置関係から目的地や自らの
位置を認識、それをもとに帰るべき方向へと移動 しているという説。

○地磁気説
方位磁石と同じ働きをする物質が動物
の体内にあり、方角を察知し移動できるというなど。

動物達の帰巣本能は、これらシステムが相互に機能して
いると考えられているとのことです。

しかし一方で、迷子になってしまう
犬もいますから、お散歩や遊びに行く時は
できるだけ迷子にならないように
注意することが大切なようです。