犬の嗅覚は人間より1000倍~10万倍、
匂いの種類によっては1億倍も鋭いといいます。
税関で活躍する爆発物の持ち込みのチェックや麻薬犬、
災害時の救助犬など犬の嗅覚は人間も頼りにしています。

この犬の嗅覚を、がん患者の早期発見に使おうとの
試みが、医学関係者の間で行なわれているようです。
1989年に、英国の医学誌ランセットに
送られた手紙がきっかけといわれます。
ある女性患者が、彼女の皮膚のおできの臭いに、飼い犬が異常な
関心を示したことから、医療機関を訪れたと語ったという内容でした。

米Pine Street FoundationのMichael McCulloch氏らは、
普通の飼い犬に、肺がんと乳がんの患者の
呼気を健常人の呼気と区別する訓練を行い、最終的に、
肺がんについては感度、特異性とも99%、
乳がんは感度88%、特異性98%を達成したそうです。

また呼気だけでなく、尿の臭いから膀胱ガン患者を
特定できたという研究成果も
報告されています。

ペットのおかげでがんの早期発見、早期治療の実現が
可能になる日も近いのでしょうか?