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秋山先生の素敵な工房がそのまま移動してきたような
懐かしさを覚える作品展・・・・
おしゃれなレンガ作りの建物・・・先生のいつもの
エネルギッシュでしかも暖かい御人柄が全国に沢山の
お弟子さんを育ててこられた。

やはり薬品を使用するのが
大嫌いな先生は全て天然自然のものを御使いで
藍草でなんと七色の色をおだしになるマジシャンのような方だ。

御自分の事を染色家とはおっしゃらず自然染色研究家と
おっしゃている。60歳をはるかにこえて尚新しい発見をなさり
70歳をトウに超えて日々研究実験作業を
積み重ねていらっしゃる・・・・。

先生のところへ伺うたびにああ年のことなど言えないな・・・
と反省することばかり・・・・。

機をおることも素晴らしい技をお持ちで
おたずねしたお家には幾種類もの機織機が
並んでいる・・・・。
先生の御料理上手は定評があって何気ない物が美味しい
ごちそうに早変りする。いつうかがってもお昼を
頂戴する事になっていて器のセンスの良さと共に素材を
大切にしたそのままのおいしさに感激する・・・・・。

丸ごとの先生の生き様が私にとっても素晴らしい御手本なのだ。
昨年はアメリカのスミソニアン美術館の方々が
視察に来られた先生の工房。
受付の先生の予約の御著書に英文の草木染の御本も並んでいた。
いつも前を向いていらっしゃる先生の姿勢・・・
ご自分で糸染めされ織り上げられた日常着の着物と帯を
お召しになって佇んでいらっしゃる小柄な先生の内面の美しさが
滲み出ている・・・
今生ではとても叶わないけれど私の憧れと夢のひとこまでもある。

閉館後作品の片付けを御手伝いして外に出たらすっかり夜になっていた。