そこで私たちは、
さっそく手に入れた素材を
ワンちゃんに与えることにしてみました。

その素材とはもちろん
「ラクリス」と「低分子オリゴサッカライド」です。

この2つの素材は安全性がきちんと確立されており、
人間でも使われ始めていたので
ワンちゃんへの安全性は問題ないと判断しました。

まず、友人の経営する動物病院で
飼い主の許可を得て、アトピーのひどい子に
ラクリスと低分子オリゴサッカライドを混ぜたものを与えました。

これは、白い粉末で匂いも味もほとんどないので
嗜好性も高く、ごはんにもかけることができました。

その後、約10日ほどで変化が現れてきました。

お通じが良くなって(便の量が増えたそうです)
以前にもまして食欲が出てきたと思っていたら
カサカサして、毛も抜けてしまった皮膚の赤みがとれてきました。

また、あまり掻かなくなったので、病院のお薬も減らすことが
できるようになってきました。

そして、飲み始めて1ヶ月もすると
新しい毛が生え始めて、ツヤも良くなってきたのです。

「これはすごい!!」飼い主も獣医の友人もびっくりです。

私たちは「やった!」という気持ちでした。
しかし、その一方でいくつかの疑問がでてきたのです。

・ これは、本当に与えた素材の効果か?
・ もしそうだとしたら、腸内フローラは関係しているのか?
・ どのくらいの確率で効果が見られ、どのような病気に応用できるのか?
・ ワンちゃんに与える量はどのくらいが適切か?

などなどです。
まさに「EBM(科学的根拠に基づいた治療)」が問われるところです。
特に健康食品などは、ほとんど科学的なデータはありません。

そこで、次のステップとしてこの2つの素材についての
ワンちゃんへの科学的な検証を始めることにしたのです。