犬が野生時代に夜行性の動物で、周囲の状況を察知するときに
人間は目を使いますが、犬は鼻を使っていた為、
視覚よりも嗅覚が発達したといわれています。

犬がまだ群れで暮らし、集団で狩りをしていた頃
森林地帯や繁みなどがたくさんあるブッシュ地帯で暮らしていました。

たくさんの木が生えている森林や障害物となる繁みが
狩りの獲物達は、木や繁みの蔭などに
隠れていたりして、近くにいてもなかなか見つけられません。
また、ちょっと遠くに離れてしまうと、木や繁みが
邪魔をして、獲物を見失ってしまいます。
視覚に頼る生態では、逆に生きていけないですね。

また狩りで獲物を得ることは生きる糧の為だけでなく
群れのリーダー になり、優れた嗅覚=狩りの
能力に長けた優秀な遺伝子を残す為にも
必要となってきます。

群れを作る野生の動物の場合、メスとの
交尾権を持つオスはリーダーだけですから、
優秀な遺伝子を残す群れのルールが長い年月を経て
繰り替えされた結果、今日の犬の嗅覚を
作り上げたものと考えられます。

現在の犬にとってもにおいは大事なもので
自分以外の尿や皮膚からの分泌物のにおいを頼りに、
テリトリーを把握したり
オスなのか、メスなのか、子供か大人か等においによって
情報を得ています。

ちなみに犬が苦手な臭いは
刺激が強すぎるもの、自然界には存在しないものとのことです。
例えば、コショウや香水等、近くにわんちゃんが
いるときには注意してあげましょう。