検査の種類

医学の進歩に伴い、検査の種類も増え、人間と同じように
検査を受けることが可能になりました。

視診、触診、聴診

体の表面にできたガンの場合、その大きさや広がり、
色を見ます。そして、触ってみて硬さやその下の組織と
のつながりを確かめます。

お腹の中にできたガンは、一般身体検査のときにお腹を
触って見つかる場合も多く、進行してくるとお腹が膨れてみえます。

また、肺がんや肺に転移した場合、聴診で分かることもあります。
疑いがあれば、病理検査やレントゲン検査を行ったうえで、
どのような状態であるか診断をします。

血液検査 

CBC(Complete Blood cell Count)完全血球算定を行い、
赤血球、白血球、血小板、へマトリックス値、総タンパク量を求めます。  

さらに、ごく少量の血液をスライドグラスに薄くの場下血液塗抹標本を
作ります。これらの検査値や血液像から貧血かどうかが分かります。

血清検査  

血清生化学検査や蛋白電気泳動を行います。肝臓、脾臓、肝臓、
心臓をはじめ、すい臓、副腎、甲状腺、上皮小体などの機能や電解質の
スクリーニング検査をして、異常をみつけます。

病理的検査

1 細胞診細針吸引検、骨髄穿刺、コア生検、スタンプなど方法が 
  いろいろあります。これらの方法は、骨髄などに針を刺して
  その中の細胞を採取し、それが腫瘍性のものかを調べます。

2 病理組織学検査臓器などから、組織を採取し、組織切片を作成
  して顕微鏡で組織診断する方法です。

画像診断法

1 超音波検査

超音波断層診断装置による検査です。エコー検査とも呼ばれ、
超音波を体内に発射し、その反射をコンピュータで処理して、
内臓の状態を画像に描きだす検査方法です。 直径1cmぐらいの
腫瘍でも発見することができます。

     

2 レントゲン検査 

頭部、胸部、腹部、四足の該当部分にX線を照射し、
腫瘍の有無や病巣の位置、大きさなどを調べます。

CT

コンピュータ断層検査のことです。これは360度の方向からの
X線による断層撮影法とコンピュータを組み合わせた方法で、
立体的に臓器の状態を見ることができます。

MRI

磁気共鳴画像検査のことです。この検査は、肝細胞ガンや血管腫の
検査によく使用されます。

MRI検査は、痛みもなければ放射線被爆の恐れもありません。
ただし、検査に時間がかかるため、動物には全身麻酔が必要です。

また、骨折手術などで体の中に金属プレートが入っている動物には使えません。

PET

PETとは、ポジトロン(陽電子)を放出するアイソトープで標識された
薬剤を注射して、その体内分布を特殊なカメラで映像化する
新しい診断法です。ポジトロンCTとも呼ばれます。