●「ワクチン」の誕生秘話

14世紀の西欧を襲ったペストの様に
17世紀から18世紀にかけて「新種のペスト」が
西欧で猛威ふるいました。

ペストは1348年にヨーロッパの人口3分の1にも及ぶ
人々の生命を奪った伝染病です。

しかしながら14世紀において、ペストにかかっても症状が
比較的に軽くすんで、その後二度とペストにかからなかった
人達がいたのです。

その後、別の伝染病においてエドワード・ジェンナーと言う男が
伝染病にかかった人の膿をある子供に注射すると言う一見、
不潔で大胆な事を行いました。

もしもの事が起これば男は罪を問われる所でしたが、
男にとっても子供にとっても幸運な事に天然病から
免れました。

このころ、18世紀末では病原微生物はまだ明らかでは
ありませんでした。しかしこの時すでに「二度なし現象」
を利用した予防法が発見されたのです。

やがて色々な病原微生物が発見され、19世紀末には
これ等の病原微生物を弱毒化し、注射して伝染病を
予防するという画期的な方法が「パスツール」によって
発明されました。

パスツールはジェンナーに敬意を表して、この予防法に
ワクチン療法という名を付けたのです。

「ワクチン」と言う言葉の由来は、ジェンナーが目を付けた
牛の伝染病の雄牛から言葉を取ったのが由来だったのです。