免疫学の誕生

 疫の苦痛から免れる仕組みを解き明かし、これを人々の
 健康に役立てようとしたのが免疫学の始まりです。

 「疫とは疫病」つまり伝染病の事です。
 
 伝染病から回復した人は、その病気にかかっても、
 命を落とすまでにはならない事が、遠く紀前年からしられて
 いました。

 14世紀には人口の3分の1を奪ったというペストの大流行の
 時にも、患者の世話をしたり死体の始末をした修道僧の中には
 ペストにかかっても、症状が軽くすんで、その後、二度とペスト
 に掛からなかった人達がいて、『神の恩寵を授かった人達』
 と崇められました。

 疫病が、何か目には見えない微生物によって起こると
 考えられるようになったのは、以外にも、西欧では
 17世紀に成ってからの事でした。