善玉菌の文献の中でも私たちが注目したのは、
Bacillus Coagulansと呼ばれる有胞子性乳酸菌と呼ばれるものでした。

これは、1949年に山梨大学の中山博士が
緑麦芽から分離したものです。

この菌の特徴は「胞子」と呼ばれる
殻の中で眠った状態になっています。

これを動物が食べると胃を通過して、
腸に到達すると起きだして増殖する善玉菌です。

この菌の特徴をまとめると

・ 粉末状で長期保存が可能
・ 熱にも強い
・ 胃酸で死滅しない
・ 腸内で増殖する
・ 腸内で有毒物質(インドール、アンモニアなど)を発生しない
・ 悪玉菌の増殖を抑える

などがありました。

この有胞子性乳酸菌はまさに私たちが探していたものでした。
きちんとした科学的裏づけがあり、加工もしやすく、
腸内でプロバイオティクスとしてしっかり働いてくれるのです。

早速、この有胞子性乳酸菌を安定供給している製造メーカーを探しました。
すると、三菱グループの三菱化学フーズという会社が
この菌を「ラクリス」という名前で扱っていたのです。

さらに、この会社で保管しているラクリスのデータを見せていただくと、
魚、家畜、犬、ヒトと幅広い文献が出てきました。

これならワンちゃん向けの素材を開発するのに道は近いと思いました。

そして交渉の末、このラクリスという貴重な菌を
原末の状態で分けていただくことも可能となりました。